やどかり日記

ビューエル エキパイ修理

2013年02月01日

昨年末、大分県、M様より、ビューエルXBのエキパイ修理のご依頼を頂きました。

転倒により、エキパイが半分ぐらいに潰れてます。



ご依頼内容は、潰れてしまった部分だけを切って、似たようなパイプを曲げて
再溶接とのご依頼でしたが、潰れがひどく、再溶接しても強度が弱くなるので、
フロントバンク側全部を新たに作り直すことにしました。

こんな状態でも、溶接部分が割れることなく車両には付いている様なので、
このマフラーを製作した会社の溶接技術は素晴らしい! (メーカー不明)と感心しつつ。。。

いや、感心している場合じゃない! どやって治すんだ? 俺。

この様な修理は手順や方法を、はじめから完成するところまで頭でイメージしてから
取り掛からないと、オーナー様の大事なエキパイをただの鉄くずにしてしまいます。

年明けにやっと、頭の中での製作イメージが固まり、修理開始。

まず、送って頂いたエキパイを元に、各差込み部分の位置を固定する簡易的な治具を作ります
簡易でも、てきとーに作ると基準が解らなくなるので、要所はおさえておかないと!
潰れ具合も考慮して、元の位置はこれぐらいかな~っとイメージしながら作ります。




治具を作ったら、いよいよバイパス部分の溶接を、リューターで削り落として分解します。
(リヤバンク側は、保護して傷が付かないように慎重に)



こんなにも削れてる・・・。



もう、後には戻れません。

フロントバンク側の曲げ角度を測り、真っ直ぐなパイプをバフで鏡面加工してから
ベンダーで近い曲げを作り、もう一度、バフ屋さんにベンダーの傷を取ってもらい、
炙りで色を付けて、パイプを用意します。
(工程写真を割愛しすぎ・・・といゆうか撮り忘れ。)



治具に合わせてパイプを狙ったところでカットして、差し込み部分も新しく作り直して溶接



(もともとは手曲げで1本物でしたが、機械曲げ2本を溶接で繋いでおります)


エキパイが出来たら、バイパス部分の製作。

バイパス位置をマーキング


適当なサイズのパイプを拡管して作り


端面を削ってパイプに沿うようにします。


(隙間が大きいと溶接ができません)

ドリルでバイパス穴を開けます。


裏ガス入れて~ バイパスを溶接して~




こんな感じに仕上がりました。



あとは治具に乗っけてバイパス部分をドッキング溶接して、フック付けて出来上がり!



before 



after



なかなかの強敵でしたが、納品して、無事取り付けできたとの連絡を頂き一安心!

今回も色々勉強になったな~。 ありがとうございました!



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